それから倉庫につくまで、誰も口を開こうとしなかった。
ただ1回、巧があたしの手にふれた。
振り払ったら、哀しそうな顔をされた。
やがて幹部室につく。
あたしがソファに力なく腰かけると、龍がうなるように、こう言った。
「俺らは人殺しじゃねぇ」
「……え?」
……人殺し……じゃ、ないの?
「んなことするわけねぇだろ!」
連夜がそう怒鳴って壁を蹴った。
「はぁ……だよね」
はあああぁぁぁぁぁぁ、あたしは深いため息をついてソファに沈んだ。
なんだ、あの男がほざいてただけか。
あたし、早とちりしてたんだ。
なんだ……。
またため息をつく。
みんながそんなあたしを見てなんとも言えなさそうな顔をした。
亮平が言いにくそうに龍を見た。
「龍、言い方が違いますよ。」
「ああ。夏希」
呼ばれて「ん?」と龍を見る。
「正しくはこうだ、『人殺しは俺らじゃねぇ』」
