ねぇ、後ろを向いてこのまま走って。



「何でさぁ、アタシ……俺、女に生まれてきたんだろうな。」

やっと、喋ってくれた。
けど、その内容はあまりにも重い話だった。

「え………?」

「なんで、女を好きになっちゃいけないんだよ。なんで、女は男を好きにならなきゃ……ひっ…ひっく…」

涙で声が出なくなった美希は、声を荒げて言った。