私は二人にそう言うと、奥に行く。
「御手洗、先に行ってよう?」
「いや、僕は待ってるよ。家主が来てから、上がらせて貰うよ」
「礼儀正しいんだね。私も一緒に待ってようかな」
 二人の会話がおかしくて、くすくすと笑いながら、二人の元へ。
「お待たせ。さ、行こう?」
 トレーに菓子とジュースを乗せて、階段を上がる。
(なんで二人共黙ってるの?)
 私は部屋に向かいながら、そわそわ落ち着かない。
「ここが部屋よ。彩花、開けてくれない?」
「あ、うん」
 彩花が、部屋のドアを開ける。
「有り難う。さ、入って」
 笑顔で中に入れた。
「相変わらず殺風景な部屋だね」
 彩花は、笑いながら言う。
「そうね。無駄な物は置かないからね」
 テーブルに、コップなど置きながら、私は答えた。
 私が座ると、二人も両サイドに座った。
「クラブでもしようと思うの」
 私は話を切り出した。
「何言ってるの? 申請書出して、承認して貰わないと活動出来ないんだよ?」
 彩花は面倒くさそうに言う。
「学校に非公式のクラブよ。それに、アンタ、暇でしょう?」
「うん、まぁね」
 髪の毛先を指に巻きつけながら彩花は話す。
「ところで、彩花、浄霊って知ってる?」
 御手洗に目配せをして、彩花に聞いた。