「俺2組だわ。美結は?」


「ん〜と、あ!4組だ」


全然違うクラスじゃない。


少しふて腐れていると、


「離れちゃったな〜。ま、海で会えるしいいやろ」

って頭をポンポンってしてお互い教室に向かった。


いつもわたしばっかりドキドキする。


「ずるいよ、ばか」


教室に入って周りを見渡す。


「美結?」


「茜!4組なの?!」


立花 茜(たちばな あかね)
中学からの仲良しの友達。


2人で同じクラスってことで、きゃーきゃーして盛り上がってた。


「お前らうるさい〜」


「げっ、海斗…」


茜の幼馴染の、船橋 海斗(ふなはし かいと)くん。


海育ち〜って感じの名前だなって、いっつも思う。



「げってなんだよ、茜。美結ちゃんも4組なんだね〜、よろしく」


「よろしくね」


「てことは、あんたも4組なの?」



茜がすごく顔を歪ませる。


「嬉しいだろ〜?知ってる知ってる」


海斗くんは、茜の返事を聞かずに男子軍団の方に歩いて行った。


「その逆だわ、あほ」



とか言ってるけど、茜は海斗くんのこと好きなんじゃないかなぁって、こっそり思ってる。