家を出て歩いてる途中、電話をかけた。


『…ん、もしもし?』


「颯太!寝てるの?今日入学式!」



そう、わたしは家に行くより、電話したほうが早いということに気づいた。


しかも朝一番に、颯太の声が聞けるという、一石二鳥なやつなのだ。



『…っえ?!うそやろ!!!今起きた!…うそやろ!!!』


ほらね、寝てた。


「ほんとだよ。まだ全然間に合う!今から行くから急いで着替えてね」


『来てくれんの?!ありがと!急ぐ!じゃあ後でな!』



朝から颯太に会えるのが嬉しくて、たまらなくなったわたしは、駆け足で颯太の家まで向かった。