小悪魔な彼

 

「……こっち入ってください」
「え?」


腕を引っ張られ、すぐ横にあった空き教室に入った。


「どうせ、その様子じゃ、授業どころじゃないでしょ」
「……そう、だけど……」
「落ち着くまで、ここにいましょう」


それと同時に、始業チャイムが鳴った。


今すぐ走って戻れば、先生より先に教室に入れたかもしれない。


だけど……



「……うん」



あたしは教室の壁に寄りかかりながら、座り込んだ。