小悪魔な彼

 
確かに楽しかった。
葵ちゃんといる毎日が、学校の友達と一緒にいる時間よりも大事だった。


だけど、携帯がないあの年に、
引っ越してからの連絡手段は手紙くらいで、最初は手紙交換していたけど、徐々にそれはなくなり……。


いつしか、こんなすれ違いを招いてしまったんだ……。



「葵、いつもお前の話しばっかしてた」

「……」



写真を抱えて泣き出すあたしに、猛にぃはぽつりとつぶやいた。