小悪魔な彼

 
 
「ベッドが抵抗あるんなら、ソファーで休んでね」
「うん……」


確かに、猛にぃが寝るベッドには抵抗がある。
あたしはソファーに横になると、目を閉じた。


次第に、意識はぼんやりとし、徐々に夢の中へ入っていく。

普段、そこまで寝つきはいいほうじゃないのに、こんなすぐにまどろむのは珍しい。


そう思いながら、あたしは睡魔に逆らわずに眠ろうと思った。




「………バカな人」




なんとなく、そんな声が聞こえたような気がした。