《香澄ちゃん、話があるの》


4人でテーマパークに行った日の夜、かかってきた一本の電話。
それはいつもの声とは違う、葵ちゃんからの電話だった。


《明日、ちょっと会えないかな?》


昨日に続いて、今日も…と思ったけど、葵ちゃんの声はいつもと違ってずっと真面目な声。

何か真剣な悩み事だと思い、承諾した。




「葵ちゃん!」
「香澄ちゃん」


待ち合わせ場所に、すでに立っていた葵ちゃん。

少し駆け足で、葵ちゃんのもとへ行った。


「ごめんね。昨日の今日で、また呼び出して」
「ううん。それよりも何かあったの?」


やっぱり、本人を見ても少し浮かない表情。

電話で聞いた時よりも心配になった。