「2学期もついに終わりだねー」
「ねー」


12月24日。
朝学校に来てから、担任が来るまで朱里と雑談をしていた。


「今日は当然、颯太くんと一緒に帰るんでしょ?」
「うん、まあ……」
「ラブラブでいいねー」
「そういう朱里だって、彼氏と過ごすんでしょ?」
「まぁね」


あたしの返しに、照れもせずに答える。

朱里には、他校の彼氏がいる。
なんでも、中学からの付き合いだとか。


「でもさー……
 どうなの?この天気」

「……ね…」


二人して、窓の外を見上げる。

そこに広がるのは、今にも降り出しそうなどんよりとした雲だった。


「普通、イブの日って言ったら、天気がいいか雪が降るんじゃないの?」
「こればっかりはねー……」


そして二人で、大きなため息をついた。