「颯……」

「もう、俺からは先輩に触れません」

「え?」

「今から、仮の恋人期間が終わる日まで、香澄先輩に迫ることもしません。

 だから……」


颯太は、一度深く目を閉じると、再びじっとあたしを見つめた。



「2週間後……

 香澄先輩が、まだ俺に触れられなくないと思っていたのなら……

 もうこれ以上、香澄先輩を想うのはやめにします」