「あたしの、『素』が好き、か…」 そう言って、空を見上げる その表情はどこか、寂しそうだった 「そのセリフ…言ってもらったのいつ以来だろう…やっぱり、嬉しいものね…」 話を聞く限り牧原さんがこの仕事を始めたのは最近ではなさそうだ 今までこうやって自分を偽ってきたのか 誰にも、頼らず 自分の力で 今度は俺が力になろう