私はアキラに近付いた

アキラも気付いたみたいで
笑いかけてきた

「よ!美雨から誘うとか珍しいな?」

『今日は話したい事があったから…』

アキラは、無邪気に笑う人だった。
子供みたいで、でもよく考えたら
そんなアキラに私は救われていたと思う

私とアキラは近くの公園のベンチに
腰を下ろした

「なんかいつもと違うな」

まぁ、そりゃ可笑しいって思うよね
いつもならホテルに直行だし…

『あのね…私と別れてほしい』

別れ話なんて、初めてかもしれない

「…え⁉嘘だよな…?」

『ごめん…好きな人が出来たの…』

「もしかして本気…?」

『うん…遊びはもうしない』

「そっか…でもよかったよ、美雨も普通の女の子で…じゃ行くな?頑張れょ。」

最後にアキラは私の頭をポンポンとして
行ってしまった

ありがとう、そしてごめんね?

後の男は、大人だから
電話で分かってくれた。

だけど、私の心は晴れなかった

理由はやっぱり
雫が原因で…

今日かけた
折り返しの電話はまだ掛かってきていない

はぁ…

どーしてだろう…
雫の事を考えれば考える程
胸が苦しくなって泣きたくなる