『あのさ…、マジで好きなんだけど。』
『…………。』
『俺と付き合う気ない?』
『……………。』
『…俺のこと、嫌い?』
『嫌いじゃ…ない。』
『じゃぁ、付き合お?』
『でも、好き…なのかわかんない。』
『それでもいい。ダメ?』
『…………。』
『黙ってちゃわかんないよ…。』
『…………。』
『………付き合お?』
『………………………………でも。』
『彼氏のことは今だけ忘れて。』
『え……?』
『俺だけのこと考えて?』
『う、うん……。』
『付き合って?』


このまま流されてみようかな?
きっと、海渡も遊びだし。
りっくには言わなきゃいいだけだし。


『………………………………うん。』
『……え?』
『え!?』
『…マジで…?』
『え!!?じょ、冗談だったり?』
『いや、マジの本気。』
『じゃ、なんで?』
『いいって言ってくれないと
 思ったから。』
『あははっ…』
『じゃぁ、言って?』
『何を?』
『好きって。』
『……海渡、好き。』


罪悪感がなかった。
なぜか…なかったんだ。
なんで?可笑しくなっちゃったのかな?


『うん、俺も。』
『……………………。』
『明日、ちゃんと別れてこいよ?』
『え!?』
『今の彼氏さんと。』
『………うん。』
『絶対だからな?』
『……うん。』
『美姫。』
『ぅん?』
『好き。』
『あははっ』
『美姫は?』
『………好きだよ?』
『そか。』
『うん。』
『俺も……。』




~***~***~***~***~***~

その日はりっくと別れることについて
話し会っていた。


もう、逃げ場はないみたいね。