【完】君の花火(短)








「よーい、どん!」

夏姉の合図で始まった、線香花火勝負。

さて、俺が勝つのは簡単だ。

でも簡単に勝ってもおもしろくないし……。

「夏姉さ、実はファザコンだろ」

「なにいきなり。戸惑わせるなんて無駄だからね」

「俺さこの前見ちゃったんだよね。ネットで、父の喜ぶプレゼントの履歴」

「そ、それが?」

「今日俺を呼んだの、誕生日プレゼントのことなんだろ?」

「……そうですが、なにか」

「ふ。あとさ」

「な、なによ」

「パンツ丸見え」

「ぎゃぁぁぁぁあああああ」


俺の言葉に、勢い良く立ち上がる夏姉。

そして、ポロっと落ちた線香花火の火種。

「ぶぶーっ。はは、見えるわけねーじゃん。隣に座ってんだから」

そりゃ、向かい合わせに座ってたら見えるけど。