「……お嬢ちゃん…… ……ちょっといいかい……?」 フラフラと歩く、男の人に声をかけられた。 その人は黒い帽子を深くかぶり、 顔がよく見えない。 ──ゾクッ。 なぜか、あたしの背筋に寒気が襲った。 あたしは何かの危機感を感じ、 後ろに後ずさった。 「ちょっと待ってよ」 男の人にガシッと左腕を掴まれた。 離そうとしても、 男の人の力が強く、離れない。