「ところで妃南、いつまで“品川”なわけ?」



「え?」




「斎藤にも“妃南ちゃん”って呼ばせてるし」



そう言った品川は、外を見てふてくされている。



あ………もしかして。




「……妬いてるの?」




「なっ……悪いかよ!」




真っ赤になってそう言う品川を見ていると、私まで恥ずかしくなってくる。




だから私は、



「…悪くないよ、悠!」



照れ隠しに、そう呼んでやった。