【完】嫌いになんてなれないよ。

「ご…っごめん」




妃南はそう言って離れようとするけど、俺は離してやらなかった。




「あの……品川?」



妃南は背が低いから、俺を見ると必然的に上目遣いになる。




少し赤くなって俺を見つめる妃南に俺は話し始めた。




「妃南……俺、妃南が好きだ…」




「え………っ!?」



驚いたように顔を上げる妃南は、今にも泣きそうな顔をしていた。