【完】嫌いになんてなれないよ。

俺が足を組み換えたと同時に、




「あの…品川くん!受け取ってください!」




女は箱を差し出した。




「……さんきゅ。でも…」



「あっ、知ってます!」




俺が告白を断ろうとすると、その女は急に俺の言葉を遮った。




「は?」



知ってるって、なにが?




俺がそう思っていると。




「品川くんが藤堂さんを好きなこと知ってます。だから、返事はいりません」




「…………あ、そう」




だからなんで知ってんだ!