【完】嫌いになんてなれないよ。

「あーあ、そっか。俺フラれちゃったなー」




斎藤はそう呟くと、寂しそうな表情をした。




「あ…っ、斎藤、ごめん」



「んーん、謝らなくて良いよ。その代わり、俺のお願い聞いて?」




「お…お願い?」




「そう。……妃南ちゃん、幸せになりなよ?」




斎藤はそう言うと、一瞬私に近づいて…




「───っ!?」



頬っぺに、軽くキスをした。




「──これが、俺のお願い」