【完】嫌いになんてなれないよ。




放課後、私と斎藤は教室にいた。




品川は女子に呼び出されているのだろうか。


カバンがまだ机に置いてあった。





斎藤は、窓の外に視線をおいたまま話そうとしない。



「あの……斎藤、これ」



そんな斎藤に、私は昨日作ったチョコを差し出した。



斎藤は少し驚いて、それから



「…これ、義理チョコ?」



そう、私に問いかけた。