【完】嫌いになんてなれないよ。

「品川」



ドアから、斎藤が顔を出していた。





「…なんだよ」



俺は斎藤と顔を合わせたくなくて、窓の外を見る。




「お前さぁ……バカなの?」



後ろで、斎藤がそんなことを言い出した。




「はぁ!?」




思わずカチンと来て、俺は外から目を外して斎藤を睨む。





「いや…だって、どうみてもお前、妃南ちゃんのこと好きだろ」




「………」




なんで知ってんだコイツ!?