【完】嫌いになんてなれないよ。

昨日の告白のこともあり、なんだか気まずい私は、とりあえず挨拶だけして通り抜けよう、


と思ったんだけど…




「さ、斎藤…こんにちは」



「え?あ、おう」




「じゃ、私行くね」




軽く笑ってその場を去ろうとすると




「あっ!ちょ、藤堂さん?大丈夫?

顔真っ赤だし、ふらふらしてるし」




「へ……」





斎藤は私の腕を握ってそう言った。