「ダメだってば!」


再び近づいてきた唇。
俺はそれをとっさに掌で覆った。


「ふっ…んっ!」


今度こそ、完全防衛。

……ったく。


安心しつつ、呆れつつ。

俺はパッと抑えていた手を放した…と同時に、


「…なんで?」


その手をガバッと掴んで、


「なんで、ダメなの?」


目の前の“生徒”は、ぶすっとした表情で俺を上目に睨んできた。


「なんで、ってお前…」


常識で考えてわかるだろうが。


「…いつもしてるのに。」

「なっ…」

「今朝だって…「おい!」


……ったく、もうっ。


「いいか?ここは“学校”で、お前は“生徒”で、俺は…「ただの教育実習じゃん。」



“教師らしく”ちゃんと諭そうとしてるのに…あっさり遮りやがった。

しかも“ただの”って…全国の実習生に失礼だろ?



「たとえ実習生でも、ここでは“教…「教師である前に、










私の“夫”でしょ?」