「え……?」
俯きかけていた顔を勢いよく上げて、真っ直ぐに見つめてくるエメラルドグリーン。
大きく見開かれたその瞳には、驚きの色が浮かんでいた。
高校を卒業したら迎えに行くと言ったのは、一年と少し前のこと。
約束の日はまだまだ先だったが
「もう、イギリスにいたくないんだろ?」
「……………………」
「お前の兄貴達が現状を変えることができないのなら、俺がそこからお前を連れ出してやる」
「……っ、」
今の弱りきった彼女を見てしまったら、このまま置いて帰ることなんてできるわけがない。
マリアの、あの笑顔を取り戻せるのなら。
マークさんとの約束なんて、くそ食らえだ。


