Wonderful DaysⅠ





今はスクールには通わず、住み込みの家庭教師がついているマリア。

その閉ざされた環境の中で、誰とも会話が成立しないという異常事態。

いつ聞いても「元気にやっている」というマークさんの言葉を信じていた俺も馬鹿だが、マリアがこんな状態になるまで気づかなかったなんて……

あの人達は、今まで何をやっていたんだ。

大事な妹なら、もっとしっかり見てろよ!


「……兄貴達は?」


マークさん達への隠し切れない怒りは、声にも表れていたようで。


「あ、の……兄さん達は寮に戻ってしまったから、今は一緒に住んでいないの」


腕の中で、小さな肩がびくりと揺れる。


「戻った……?」


こんな状態のマリアを置いて?


「二人とも全寮制の学校だから、仕方がないんだ。私のために、休んでもらうわけにはいかないもん」


「……………………」


悲しげに笑ったマリアが、消えてしまいそうに見えたから


「───じゃあ、このまま……」


思わず


「俺のところに来るか?」


そう口にしていた。