「そちらの方は?」
高良さんの肩越しから覗いてくるカウンセラーは
「彼は、結城魁君。ウィンザー様のフィアンセです」
「フィアンセ……?」
彼の言葉に、目を屡叩かせる。
「えぇ、彼女の言っていた “ ゆう君 ” ですよ」
「え? ゆ、ゆう君!? じゃあ、あなたが……」
俺を見て驚くカウンセラーだが、何に驚いているのか見当もつかない。
「…………?」
そもそも、ゆう君って誰のことだよ。
誰かと間違えてないか?
俺をゆう君と呼ぶ二人に、困惑の表情を浮かべていれば
「高良さん……すみませんが、夕飯は少し待ってもらってもいいでしょうか?」
「はい、もちろんです」
「ありがとうございます。少し彼をお借りしても?」
「えぇ。元々魁君も、ウィンザー様にお会いするためにいらっしゃっているので」
「それは良かったわ。じゃあ、ゆう君は私と一緒に来て!」
「え、ちょっ……」
カウンセラーは満面の笑みを浮かべて腕を引くと、建物の中へと俺を引き入れた。


