「……………………」
「……………………」
お互いの顔を認識して、驚きで目を見開いたのはほぼ同時。
「え? 魁君!?」
「……高良さん」
数年前まで父さんの秘書として働いていた彼に、こんなところで会うなんて。
高良さんも同じことを思っているのか、信じられないといった顔でこっちを見ていた。
「お久しぶりです」
ゆっくりとした歩調で近づいてきた彼に挨拶をすれば
「ほんと、久しぶりだね……」
以前と変わらない穏やかな笑顔で答えてくれる。
だが、その笑顔もすぐに消えた。
周囲に目を配って、俺の他に誰もいないとわかると
「もしかして、ウィンザー様にお会いになりたいというのは君なの?」
彼の顔には困惑の表情が浮かぶ。


