Wonderful DaysⅠ





それを、こいつの口から聞くことになるとは思わなかったが……


「あぁ、サンキュ」


喉から手が出るほど欲しかった情報を教えてくれたことに対して礼を言えば


『……え? い、今っ…』


電話口の向こうで何か喚いていた慧だったが、急いでいた俺は強制的に通話を終了させて席を立った。



「……魁? 鞄なんか持って、何処に行くんだよ」


いきなり帰る用意を始めた俺に驚いた蓮が、伺うように声を掛けてくる。


「帰る」


「は? 保健室で休むんじゃなくて、早退するのか?」


何度言っても休むことすら拒否していたのに、急に何でだ?って顔をしたけれど


「あぁ」


返事をした俺の表情を見て何かを察したのか


「……そうか」


納得したように答えたのは葵だった。