Wonderful DaysⅠ



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「───…い、……おい、魁!」


肩を揺すられて、ハッとする。


「お前……本当に大丈夫かよ?」


見上げれば、険しい表情の葵がいて。


「少し保健室で休んだほうがいいんじゃねぇの?」


反応の鈍い俺を見て、保健室に行くことを勧めてくる。


「……いや」


確かに寝不足だが、知らないやつの気配がする保健室で眠れるとも思えないから行っても仕方がない。

だったら、送られてきた書類に目を通していた方が余程気が紛れるだろう。

そう思いながら、持っている書類に再び視線を落とそうとすれば、制服のポケットに入れてあった携帯電話が震え出した。

それを取り出し、開いた画面に出ていた相手の名前を見て思わず眉間に力が入る。


「……………………」


普段ならば、学校にいるのが分かっている時間に、こいつから電話が掛かってくることはない。

余程のことがない限り。