Wonderful DaysⅠ



「目つきが悪いのは、生まれつきだ」


自分でも自覚していることを口にすれば


「いや……目つきが悪いとか、そういう次元の問題じゃないと思うぞ……」


「どんだけ寝不足になったら、そんなに目の下がクマだらけになるんだよ!」


二人は頬を引き攣らせ、蓮には指を指される始末。

確かに、今朝鏡に映った自分の顔は酷かった。

蓮の言うとおり、ここ数日は寝不足に悩まされている俺。

マークさんからは、相も変わらず容赦なく送られてくる大量の書類や本。

それに目を通さなければいけないのも、寝不足の一因にはなっているのだが……。

今の俺はそんなことよりも、もっと別の事に気を取られていた。




───遡ること数日前───

スマホに届いたのは、一本の国際電話。

いつものように早口で進んでいくマークさんとの遣り取りの中で、当然気になるのはマリアの事で。


「マリアは……」


返ってくる言葉が同じだと分かっていても、聞かずにはいられなかった。