Wonderful DaysⅠ



「今、一緒に住んでてお世話になってるんだけどね……日本人が大嫌いなんだって」


月を見上げたまま話し始めた横顔を見ながら、彼女の言葉にそっと耳を傾ける。


「私の体に半分流れている日本人の血が許せないんだって。
性格や態度が気に入らないって言われるなら直そうと努力も出来るんだけど、体に流れている血はどうする事も出来ないから……」


そう言って溜め息を吐くと、俯いて黙ってしまった。


「じゃあ、兄貴達も嫌われてるのか?」


「ううん。ハーフなのは私だけだから……」


「……お前だけ?」


「兄さん達とは、異母兄弟なの」


「………………」


もしかして、複雑な家庭環境だったのか?


「お父さんは、兄さん達のお母さんが病気で亡くなった後に、私のお母さんと出会って再婚したの」


無言になった俺の考えを読んだかのような言葉に「そうか……」と答えるしかなかった。