Wonderful DaysⅠ



さっきの、か細い声が嘘のような叫び声。

でも、それよりも驚いたのは彼女の瞳の変化で。

くすんでいた瞳には力強い光が宿り、色鮮やかなエメラルドグリーンへと変わっていた。


「私、ハーフだもん。6年生になるまで日本に住んでたんだから日本語が話せて当たり前なの」


段々と尻窄みになる言葉は震えていて、目尻には今にも溢れそうなほどの涙を溜めていた。


俺の言葉で泣かせてしまったという罪悪感でいっぱいになる。

泣いた女を慰めた事なんて無いから、どうしていいのかわからなかったけど……


「……悪かった」


謝りながら、頬に伝っていく雫を親指で拭った。

彼女の顔をよく見れば、髪と瞳の色は外人だが、顔の造りは日本人にも見える。


「もう言わないから、泣くな。」


慰めるつもりで彼女の頭をポンポンしたのに、止まるどころか次から次へと溢れ出す涙。

下を向いていた彼女が視線を上げて、俺を映した瞳を今でも忘れられない。


光を宿した彼女の瞳は涙に濡れて、僅かな外灯に反射する。

その透き通ったエメラルドグリーンに、どうしようもなく惹かれた……