Wonderful DaysⅠ



ゆっくりと歩いて来る二人は注目の的で。

葵さんも蓮さんも有名人だから、二人に気づいた周りの女の子達からはキャーキャーと黄色い声が聞こえる。


「げっ! もう、来た……」


「てめぇ、せっかく俺様が足を運んでやってるってのに、いい度胸してんじゃねぇか」


「誰も、頼んでないし!」


「あ?」


目の前で二人の掛け合いを聞いていれば


「久しぶりだね、マリアちゃん。もう、体は大丈夫なの?」


にこりと、今日も爽やかな葵さんが話し掛けてきた。


「はい、もう大丈夫です! 葵さん、その節はありがとうございました!!」


私が高熱で倒れた時に、魁さんの家まで車で送ってくれた葵さんには、まだお礼を言えてなかった。


「聞いたよ。インフルエンザだったんだってね。治って良かった」


「はい、すっかり元気になりました」


葵さんの前でガッツポーズをすれば「そっか」と笑顔を向けてくれたんだけど


「……ところで、マリアちゃん。魁が今、インフルエンザで寝込んでるの知ってる?」


葵さんの口から、とんでもない魁さんの情報を知らされる。