Wonderful DaysⅠ



「あの~、この指輪って……」


自分の薬指でクルクル回る指輪を指差せば


「指輪? あぁ…そういえば、お前には何も言わないで渡してたな。この指輪は結城家の正式な婚約指輪だ。
中央のダイヤの横に、兄弟それぞれの誕生石が嵌め込まれているから一目見れば誰の指輪かわかるようになっている」


耳を疑うような魁さんの言葉が続く。


結城家の正式な婚約指輪?

ダイヤ?


「…………」


これって、ガラス球なんじゃないの?

だって、かなり大きいよ?


それって、つまり……


「マリア?」


指輪を見て完全に固まってしまった私に、優しく声を掛けてくれる魁さんだけど


「じゃあ、この指輪は本物……?」


「───もしかして、お前……オモチャの指輪とでも思っていたのか?」


私の言葉でピンときたのか、少し驚いたような声を出す。


「す、すみません! まさか、子供の頃の魁さんが本物の指輪を持ってるなんて思わなくて……」


慌てて釈明する私を見ると


「まぁ…確かに、そうかもな」


笑って同意してくれる。