Wonderful DaysⅠ



「私、すぐに物を失くすので……」


これだけは、絶対に肌身離さず付けていた。


「じゃあ、何年も失くさなかったのは奇跡なのか?」


笑って聞いてくる魁さんに


「……奇跡に近いですね」


苦笑いで答えると、私の左手をそっと持ち上げた。


「細い指だな。サイズは何号だ?」


薬指の太さを確かめるように触れてくる魁さんの指がくすぐったい。


「サイズ……ですか? さ、さぁ?」


「さぁ?って……お前、自分の指のサイズを知らないのか?」


「はい。指輪をした事が無いので……」


私の言葉に、目をぱちくりさせた魁さん。


───あれ? 私、また変な事言っちゃった?