Wonderful DaysⅠ



コクリと水を飲み込むと、カラカラだった喉に潤いが戻ってきた。

ホッと息を吐いてペットボトルを見ていれば、魁さんからの視線をビシバシ感じて恥ずかしくなる。


───魁さん、何で見てるんだろう……


戸惑いながらもチラリと視線を向けると、魁さんのダークブラウンの綺麗な瞳はある一点を見つめていて……

視線の先を追っていけば、私の胸元に向いていた。

そこへ手を伸ばすと、指先に触れる冷たい感触が存在感を示す。


「それ……」


ぽつりと落ちてくる呟きにハッとして視線を上げれば、私の胸元で輝いている指輪を懐かしむように見つめる魁さんが映った。


「はい……あの時、魁さんにもらった指輪です」


ペットボトルをテーブルに置いてネックレスの留め金を外すと、手のひらに乗せて魁さんに見えるように差し出す。

例えオモチャでも、ずっと心の支えだった指輪は私にとって特別だった。


「ずっと、身に付けてたのか……」


スッと指輪だけを掴んだ魁さん。

私の手にはネックレスのチェーンだけが残されていた。