Wonderful DaysⅠ







“ゆう君”


右手に感じる温もりに、安心感が広がる。


───ずっと、こうしていられたらいいのにな……


なのに……

額に触れた、ひんやりとした感触に意識が引き戻されていく。


このまま意識が戻ってしまったら、この温もりが離れていってしまいそうな感じがして……


「…ゆう…君」


必死に名前を呼んでいた。


「───マリア…?」


耳に届いた心地の良い低音は、ゆう君の声よりも大人びていて。

でも、聞き慣れたその声の主を確かめようと重い瞼を必死に持ち上げた。



ぼやける視界に映った人影。


「ゆう君?」


確かめるように呼んだ名前に、肩をピクリと揺らしたその人は


「───気づくの、おせぇよ……」


不貞腐れたような声で言いながら、蕩けるような笑顔を見せる魁さんだった───