その後の事は、どうやって部屋に戻ったのかも覚えていない。
ベッドに横になっても、頭の中をグルグル回っているのはお婆様の言葉で。
「貴女が私の孫だなんて、認めないわ。私の孫は、マークとアルバートの二人だけです!
二度と、私に話し掛けてこないで頂戴!!」
その言葉と、私を見るお婆様の顔が脳裏に浮かび上がる度に、心臓を鋭利な刃物で抉られたかのような痛みが走る。
赤の他人に言われるよりも、身内に言われる事の方が何倍もショックが大きくて。
「…痛いなぁ……」
そっと瞼を閉じれば、蟀谷に伝った涙が枕に吸い込まれて小さなシミを作っていく。
流れ続ける涙は止まる事無く、それは次第に大きくなっていった……
結局、その夜は寝付く事が出来ず、気がついたら東の空が白み始めていた。


