Wonderful DaysⅠ



「恨むのなら、貴女の母親を恨むのね」


少しの沈黙の後、静かに口を開いたお婆様。


「お…母さんを……?」


「───はぁ……だから、日本人なんて嫌だったのよ……」


深く溜め息を吐いたお婆様が、忌々しげに私を見る。


“日本人”


それは、間違い無くお母さんの事を言っていて……


「貴女なんて生まれてこなければ良かったのに」


「…え……?」


「私の孫はマークとアルバートの二人だけでよかったのに……
ウィンザー家に日本人の血が混じっているなんておぞましい!」


私を映すその瞳は、先輩が私を見るそれと同じものだった。