「彼女がプリフェクトだろうと、私の言った事が事実です」
「なぜ、彼女ほどの人物が、そのような嘘を吐く必要があるのです? 理由が無いわ」
「それはっ……」
お婆様の問いに、一瞬、言葉にするのを躊躇ったけど、一度深呼吸をしてから口を開く。
「私が……彼女達から、虐めを受けているから……です」
決意して、やっと口から出た言葉は震えていた。
本当は、言いたくなかった。
一度、虐めにあっている事を口にしてしまえば、スクールに戻るのが怖くなる。
けど、先輩の嘘を吐く理由を説明しなければ、お婆様に信じてもらえないと思ったから。
それに、このまま隠し続けるのも限界だった。
日々、増えていく体中の痣。
お屋敷に戻って来てから、往診をしてくれている先生に、何度も聞かれていた。
「この痣は、階段から落ちた時のものではないわよね?」
お医者さんが痣の状態を見れば、いつ頃出来たものなのかなんて一目瞭然で。


