Wonderful DaysⅠ



イギリスに到着して、私を待っていたのは……


両親の死という現実。


でも、何度聞かされても実感が湧かなかった。


遺体を目の当たりにすれば、もっと悲しくて泣き喚いていたのかもしれないけれど、飛行機の事故で亡くなった両親はその遺体すら跡形も無く消えてしまっていて……


両親が亡くなってから10日後。

イギリスの教会で行われた形式だけの葬儀でも涙は出なくて、ただただジッと牧師様が聖書を読み上げるのを聞いていた。


葬儀が無事に終わったその後も、私は日本に戻る事も出来ずに兄達と共に父方の祖母の邸宅にお世話になっていて


「ねぇ、アル兄さん。私達、これからどうなるの?」


心に過ぎる不安を口にすれば


「マリア……俺達は、お婆様に引き取られる事になったんだ。だから、マリアもイギリスで暮らす事になる。
俺達は今まで通り寄宿舎生活に戻るし、マリアが入学するスクールもお婆様がもう決めてしまっているから、手続きが完了次第、寄宿舎生活になるんだ」


既に、祖母によって私のこれからの生活は決められていた……