Wonderful DaysⅠ



───放課後


部活以外の生徒は下校して人気がなくなった頃・・・

トイレにはデッキブラシと雑巾、洗剤、バケツを持った私がいた。


「今日から一週間、ここと3階のトイレ掃除をお願いね」


そう言い残して、さっさと去って行った先生。

残された私はトイレを見渡した。


・・・・


「広すぎでしょ・・・」


トイレの広さにげんなりするけど、もたもたしてると帰りが遅くなるから急いで掃除に取り掛かる。

無心でトイレを掃除し続けていた私が解放されたのは、とっぷりと日が暮れた頃だった・・・

昇降口で靴を履き替えて外に出れば


「げ・・・もう真っ暗だ」


日が短くなった今の時期は5時を過ぎれば真っ暗になる。

今日は修さんに買い物も頼まれているのに。

修さんから預かった地図を片手にスーパーへ向けて歩き出した。