「大丈夫?」
「す、すみません……」
心配そうに支えてくれる先生に手を貸してもらって、ゆっくりと歩いて部屋を出た。
「こっちだよ」
「…………」
廊下に出て絶句。
まるでホテルのように伸びている長い廊下。
───先生に着いて来てもらって良かった……
私が寝ていた部屋で大体の想像はついていたけど……魁さんの家は広過ぎるっ!!
この廊下の広さといい、窓から見える庭の広さといい、イギリスの祖母の邸宅と遜色の無い広さに違いない。
この狭い日本で、この広さって……凄いな……
なんて、感心して歩いていれば
「此処が手洗いだけど、一人で大丈夫?」
いつの間にか到着していた、目的地のお手洗い。
「だ、大丈夫ですっ!」
まさか、お手洗いの中まで先生についてきてもらうことも出来ないから、慌てて答えてドアを開けようとしたのに……
どんなに押してもビクともしない扉。
───な、何で開かないのっ?!


