人見知りの私は誰かに声を掛ける事も出来ず、熱心に話し掛け続けてくれた綾ちゃんに救われた。
ハキハキしてて性格は男っぽいけど、外見はビックリするくらいの美人さん。
奥二重の切れ長の瞳に見つめられると女の私でもドキッとしてしまうほど色気があって・・・
前下がりのショートボブが大人の女性の雰囲気を際立たせている。
何で地味な私と友達になってくれたのかはわからないけど、一緒にいて緊張する事がないから彩ちゃんの隣は心地いい。
「一週間のトイレ掃除、ご愁傷様」
隣の席の綾ちゃんが頬杖をついて楽しそうに笑う。
「はぁ・・・一週間は長いよ」
「ま、これに懲りたら遅刻しない事ね」
「はい。以後気を付けます・・・」
肩を落として呟けばガラリと扉の開く音と共に担任が入って来て、長い一週間が始まった。


