本当なら、大好きな人の家に初めて訪問……をすっ飛ばしてお泊り出来た事が嬉しくてしょうがない筈なのに、こんな状況じゃ素直に喜べない……
3日も経っているんじゃ、マーク兄さんの耳にも入っているかもしれない。
───どうしよう……
そんな私の様子を見ていた先生は、一瞬きょとんとした後
「君の捜索願いが出される事はないと思うけどね……」
爽やかな笑顔で答えた。
「何で、そんな事がわかるんですか!?」
「家の人には連絡してあるし、君のお兄さんが今こっちに向かっているって言ってたからね」
「はい?」
今、なんと仰いましたか?
“君のお兄さんが、今こっちに向かっているって言ってたからね”
先生の言葉が、頭の中でぐるぐる回る。
「お兄さん……?」
「…そう聞いてるけど」
お兄さん……ってアル兄さんだよね?
イギリスに帰っているはずのアル兄さんが迎えに来るの?
───なんだか、嫌な予感がする……


