「The answer?(返事は?)」
「Yes.(はい。)」
英語でしか会話をしない魁さんに、首を傾げながらも英語で返すと
「田中、悪かったな。俺が連れて行くから」
私の返事を待って、田中さんに視線を向ける。
「いえっ…俺の方こそすいませんっ!
結城さんの彼女さんが英語しか喋れないのに、日本語で話しかけてしまって…」
「いや、先に言っておかなかった俺が悪い……」
魁さんの口から謝罪の言葉が出ると、慌てて答える田中さん。
───ちょっと、魁さん? 私、日本語バリバリ喋れますけど?
いつの間にか、私は英語しか話せない魁さんの彼女という設定になっているらしい……
───あれ? 私って、また魁さんの彼女に間違われてるの?
何で、暁さんという婚約者がいるのに否定しないんだろう……
説明が面倒くさいとか?
そんなことを考えていれば、腰に回された手に力が入って自然に前へと足が出る。


