Wonderful DaysⅠ



私の問いに、首をこてんと傾げた葵さんは


「ん? あぁ、わかるよ。
瞳の色は前にも見ているし、メイクしてるけどそんなに変わってないからすぐにわかったよ。
マリアちゃん相変わらず面白いし…」


ぶっ飛び発言をかました。


───そんなに変わってない?!


そんな、バカな……

自慢じゃないけど…鏡に映った自分の顔は、本人でさえ別人だと思ったくらいだったのに。

一体、どんな目をしてるんですか…葵さん。


「あ? 寝言は寝てから言えよ、葵。コイツ、まるっきり別人じゃねぇか! サギだ、サギッ!!」


ほら……蓮さんが文句を言いながら歩いてきちゃった。

でも、蓮さんの言う事は当たっているから反論する事無く口を噤んでいれば、蓮さんの精悍な顔がズイッと近付く。


「なぁ?」


「はぁ…そうですね……」


同意を求める声に曖昧に答えて視線を合わせれば、何故か真っ赤になって表情が固まる蓮さん。


───なんなんだ、一体……