───く、苦しいっ!!!
魁さん、あなた私の口だけじゃなくて鼻まで塞いじゃってますっ!!
苦しくなって魁さんの腕をバンバン叩けば、それに気付いた魁さんがやっと手を離してくれる。
「あ、悪い……」
短い謝罪を聞きながら
「…っ…はぁっ……」
魁さんの斜め後ろで、酸欠だった体に思い切り酸素を送り込む。
それを見ていた白石は
「いや……お前が横浜の駅で怪しい外人と鬼ごっこしてるっつーからよぉ。見学に行ったのに、いねぇし。
族辞めてからも、随分と面白そうな事やってんじゃねぇか」
どうやら、さっきの騒ぎを聞きつけて此処までやってきたらしい…。
そんな白石を一瞥すると
「それで、こんなところまで追いかけてきたのかよ……」
呆れた魁さんは溜め息を吐く。


