ちらりと振り返ってみれば、爆音を鳴らして通り過ぎて行く3台のバイク。
以前、みなとみらいで葵さん達『神威』と出会った事を思い出した。
この辺は暴走族が好んで走るルートなのかな?とか考えていれば、通り過ぎて小さくなった筈のバイクの音が再び大きくなってくる。
何だか、嫌な予感……
───気のせいだよね?
そう思いたいけど、バイクの音は確実に私達に近付いていて……
魁さんもそれに気付いているから、表情が益々険しくなってくる。
その眼光は後ろに向く事無く、前方を睨みつけていて警戒しているのがわかった。
それもその筈、爆音はぐるりと一周回って私達の正面から向かって来る。
「魁さん…」
不安になって思わず声を掛けると、握られた手に力が込められた。


